夜、1階の階段のところで名前を知らない虫がいた。
5mm程度の虫。甲虫だと思う。
元気に動き回っていたから、人に踏まれることはないかもしれないと思った。
しかし、そのリスクはある。そして自分自身の興味もあり、手を差し出してみる。
なかなか手には乗ってきてくれない。
何度も差し出すが、乗ってきてはくれない。
あきらめかけた。
でもなぜか、ふとしたときに、手に乗ってきた。
持ち上げて、以前の草むら、もしくはより安全な場所、この虫にとってよりよい環境へ連れて行こうとした。
すると、下へ落ちてしまった。
身体にかなりのダメージを負っただろうか。
最初は動きが鈍ったように見えたが、また動き出してくれた。
再度、手を差し伸べる。
するとまた乗ってきた。
今度は、落とさないように、両手で抱えるようにして運んだ。
以前の草むらとは違う場所、でも緑のある場所へ運んだ。
これがいいことだったかどうかはわからない。
もともと自分の興味でやった行動だと思う。
ただの自己満足とも言えるかもしれない。
この行動は善だったと思いたいが、善悪はわからない。